近年の主な災害支援ナースの活躍

災害支援ナースは、大規模自然災害発生時に看護支援活動する看護師のことで、都道府県看護協会と日本看護協会が連携を行い被災地に看護師を派遣する仕組みです。
派遣先では被災中の看護師にかかる心身の負担が和らぐよう努め、被災者に対しても健康レベルをキープできるよう適切な医療と看護を行います。
基本的に災害時の看護支援活動は自己完結型であり、活動する場所は被災した医療機関や社会福祉施設、避難所が原則です。
災害が起きた後3日以降から1ヶ月間を目安に派遣されます。
また、一人一人の災害支援ナースの派遣は移動にかかる時間を含めて3泊4日と決まっています。
近年未曾有の大規模自然災害と言えば、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。
発生当日には災害対策本部が立ち上げられ、様々な機関が連携を取り合い支援活動が行われました。
災害支援ナースが派遣されたのは、10日後の3月21日です。
地震により交通状況が悪かったため、急遽緊急車両登録した大型バスに乗って、毎日20~30人が現地に向かいました。
被災地では医療機関や避難所にて24時間常駐し、避難者に必要な医療及び介護のケアや感染症アセスメントと環境衛生などを実施。
2ヶ月弱の間、938人が支援活動に当たった他、衛生材料や血圧計、マスクなどの支援物資も届けました。
この震災をきっかけに、4803人だった災害支援ナースは約7000人にも増加しています。
災害支援ナースの登録は、都道府県看護協会などが行う研修を受けてからとなります。