災害看護をする上で最もやりがいとなるのは、「災害時にしか体験できない経験を身に着けられる」ところにあります。
一般的な看護の経験や体験は日常的に蓄積できるため、中には特別なものもいくつかあるが基本的には普段から比較的手軽に身に着けられるものがほとんどです。
そのため実践できる現場も常に周囲にチャンスがあり、そこまで貴重な経験や体験として実感できるものではないと考えられています。
それに対して災害看護は災害が発生した時にしか経験や体験ができないのはもちろん、一度経験したものは災害時にしか実践できないのです。
これは当然のことであり、看護師としては災害看護が日常的に体験できたり実践できればいいというものではありません。
ただ日常的に経験できるものではないからこそ、より貴重な経験として災害支援を行うことができるという点はやりがいとして大きなものでしょう。
また災害看護の観点で災害支援ができるところ、被災者に寄り添えるところもやりがいだと感じている人は多くいます。
人を救えなかった悔しさ以上に人の命を救えた喜びを強く感じられるところにやりがいを見出している災害支援ナースも少なくありません。
人の命を病院や施設以上に身近に感じられるものであり、施設が十分に整っていないところだからこそ自分たちの実力が結果を左右するといった点も災害支援ナースの特徴なのです。
このように災害看護のやりがいは、災害現場で行われる看護だからこそ感じられるものがほとんどであると言えるでしょう。